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【保存版】着物の「たとう紙」とは?|正しい使い方・メリット・替え時まで徹底解説

すずのき たとう紙

こんにちは、すずのき編集部です。

着物を大切にしまっておくとき、そっと包んでくれている「たとう紙(畳紙)」。

着物を購入したときについてくる、あの白い包み紙です。

なんとなくそのまま使っている方も多いと思いますが、実はこの“紙”には、着物を守るための大切な役割があるのです。

 

今回は、そんなたとう紙の基本知識や使い方、メリット・デメリット、そして替え時の目安までを、すずのき編集部がやさしく解説します。

今お手元のたとう紙、もしかしたらそろそろ交換の時期かもしれませんよ。


たとう紙(畳紙)とは?着物を守る「呼吸する紙」

たとう紙とは、着物や帯を包んで保管するための和紙の包み紙のこと。

「畳紙」や「多当紙」とも書き、昔から日本の暮らしの中で絹製品を湿気や虫から守るために使われてきました。

 

和紙は、空気を通しながら湿気を吸収・放出する「呼吸する素材」。

日本のような湿度の高い気候にはぴったりの保管方法なんです。

桐箪笥と組み合わせると、さらに理想的な環境になります。

 

→ 着物のお手入れついてはこちらの記事で紹介しています。

着物お手入れ・保管講座

トピックス:たとう紙を徹底解説

1.たとう紙の構造と種類

2.たとう紙の正しい使い方

3.たとう紙を使うメリット

4.たとう紙のデメリットと注意点

5.紙製たとう紙と不織布たとう紙、どちらがいい?

6.まとめ|たとう紙を替えることは、着物をいたわること

※クリックすると該当箇所に移動します

1.たとう紙の構造と種類

一般的なたとう紙は、外側がしっかりとした白い和紙、内側に薄い筋入り紙が重ねられた二重構造になっています。

和紙が着物を包み、薄紙が直接の摩擦や静電気を防いでくれる仕組みです。

 

最近では、さまざまなタイプのたとう紙も登場しています。

  • 防虫加工付きたとう紙:防虫剤を使わなくても安心
  • 不織布タイプ:破れにくく、出し入れがスムーズ
  • 名札ポケット付きタイプ:どの着物かわかりやすく管理がラク

 

着物の枚数や用途に合わせて選ぶと、保管がぐっと快適になります。

 

2.たとう紙の正しい使い方

① 着物を畳む

まずは、着物をたとう紙の大きさに合わせて丁寧に畳みます。

標準的なたとう紙は約43×90cm。着物をこのサイズに合わせるときれいに収まります。

 

② たとう紙で包む

畳んだ着物をたとう紙の中央に置き、左右の紙を重ねて包みます。

力を入れすぎず、ふんわりと。着物が動かないように形を整えながら包むのがコツです。

 

③ 紙帯や紐で軽く留める

付属の帯紙や紐がある場合は、軽く結びます。

強く締めすぎると紙が破れる原因になるため、やさしく整える程度で大丈夫です。

 

④ 名前を書いて収納

どの着物かわかるように、たとう紙の表に「訪問着」「小紋」「振袖」などとメモしておきましょう。

桐箪笥や収納ケースに立てて並べると、風通しもよく取り出しやすくなります。

 

3.たとう紙を使うメリット

着物を湿気から守る

和紙は吸湿性と放湿性を併せ持っています。

梅雨の時期や湿度の高い日も、余分な湿気を吸い取り、カビの発生を防いでくれます。

 

ほこり・汚れを防ぐ

包むことで、ほこりや手の油分、日光による色あせから着物を守ります。

シーズンオフの着物も、安心してしまっておけますね。

 

通気性がよく虫がつきにくい

ビニール袋と違い、たとう紙は空気を通すため湿気がこもりません。

風通しがよく、虫やカビ、においの原因を抑えられます。

 

見やすく整理しやすい

名札をつけておけば、引き出しを開けたときにすぐ中身がわかります。

すべて同じたとう紙で揃えると、見た目もすっきり整い気持ちいいですよ。

 

4.たとう紙のデメリットと注意点

たとう紙は万能のように見えますが、注意したい点もあります。

  • 紙なので湿気や水分に弱い
  • 古くなると黄ばみやカビが出る
  • 扱いに少し手間がかかる

 

古いたとう紙を使い続けると、かえって着物に汚れやカビが移ってしまうこともあります。

とくに押入れやクローゼットで長期間保管している場合は、定期的な点検が大切です。

 

たとう紙の替え時は?交換の目安とサイン

交換の目安は「1〜2年に一度」

たとう紙は消耗品です。

理想は1年に1度の交換。最低でも2年に1回は新しいものに取り替えるようにしましょう。

衣替えや虫干しのタイミングで入れ替えるのがおすすめです。

 

こんな状態になったら交換を

  • 紙が黄ばんでいる
  • カビやシミがある
  • 紙が波打っている・湿気を含んでいる
  • においが気になる
  • 紙がパリパリ・ボロボロになっている

 

これらは、たとう紙が湿気を吸ってくれていた証拠。

がんばってくれた紙に感謝して、新しいものに替えてあげましょう。

 

保管時の注意とポイント

  • 直射日光を避ける
  • 防虫剤は紙に直接触れさせない
  • 湿度の高い場所には除湿剤を
  • 年に1〜2回の虫干しを忘れずに

 

晴れて湿度の低い日に、たとう紙を広げて風を通すだけでも効果があります。

着物と一緒に、たとう紙の状態もチェックしてみてくださいね。

 

5.紙製たとう紙と不織布たとう紙、どちらがいい?

和紙製

吸湿性・通気性に優れ、伝統的で上品

本格的に着物を保管したい方

 

不織布製

破れにくく出し入れが簡単

着物を頻繁に出す方・初心者向け

 

どちらが良いというよりも、着物の種類や使用頻度によって使い分けるのがベストです。

たとえば、振袖や訪問着など大切な一枚は和紙製、小紋や普段着物は不織布、といった具合に。

 

着物を長く美しく保つための3つのコツ

  1. たとう紙+除湿剤で湿度対策を万全に
  2. 年に1回は虫干しで風を通す
  3. たとう紙の状態も定期チェック

 

たとう紙はただの包み紙ではなく、着物を長く美しく保つためのパートナーです。

お気に入りの着物をいつまでも美しく着るために、たとう紙の見直しをしてみましょう。

6.まとめ|たとう紙を替えることは、着物をいたわること

  • たとう紙は着物を湿気・虫・汚れから守る「呼吸する紙」
  • 1〜2年に一度の交換が理想
  • 黄ばみ・カビ・においが出たら替え時
  • 和紙製と不織布製を使い分けると◎

 

たとう紙を新しくすることで、着物の状態もリフレッシュします。

次にお着物をしまうときは、たとう紙も一緒に見直してみてくださいね。

大切な一枚が、きっとより長く、美しくあなたに寄り添ってくれるはずです。


以上、ご参考になりましたでしょうか?
下記、着物大辞典では歴史やTPOなども紹介していますので合わせてご参考にしてください!

 

→ 最新の着物の楽しみ方はこちらの記事で紹介しています

着物大辞典

 

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