浴衣は春夏きものとして楽しもう【すずのき柏店】
きものサイトとしては初めてのすずのき柏店の更新です。
いよいよ暑い日が続くようになり、初夏らしくなってきましたね。
コロナ禍になり、2度目の夏。
昨年に引き続き次のようなご相談を承る機会が増えて参りました。
「お祭りも花火大会もなくて、せっかく買った浴衣が着れない!」
こういったご相談を受けて、私共がいつもお答えしている内容をそのまま文章に起こしてみようと思います。
ということで、今回は意外と知らない浴衣の楽しみ方をご紹介します。
(すずのき柏店店頭の反物)
目次
1.浴衣は春夏きもの
2.コーディネートを楽しむ
3.気軽にきものでお出かけ
4.初心者ための春夏きもの
5さいごに
1.浴衣は春夏きもの
みなさんは、浴衣と聞くと何をイメージしますか。
お祭り…
盆踊り…
花火大会…
夏のイベントには浴衣が付き物ですね。
そのイメージが強すぎるためか、イベントの時ではないと浴衣を着てはいけないと思い込んでいらっしゃる方が多いようです。
しかしながら、衣服とは人々の生活様式により日々進化していくもの。
元はお風呂に入るときに着ていたきものが、寝巻きになり、お祭りや花火大会のコスチュームになり…と、変遷してきたものが浴衣です。
そして昨今、浴衣は日中に着て出歩き、何気ないお食事やお出かけのシーンを特別に彩ってくれるアイテムへと活躍の幅を大きく広げています。
浴室の衣と書いて〝ゆかた〟と呼ぶにはもったいない。
私共は、これまで浴衣と呼ばれてきたきものをこう呼びます。
〝春夏きもの〟
命名の由来は、着方やコーディネートを少し工夫するだけで、このきものが5月から9月の初旬まで様々な場面で輝けるからです。
(すずのき柏店店頭のPOP)
2.コーディネートを楽しむ
では、どのように工夫をすると〝春夏きもの〟を楽しむことができるのでしょう。
まずは5月から6月
(春夏きものを長襦袢を着てコーディネートした例。帯は半巾帯。)
初夏のシーズンには袷用の半衿を付けた濃い地色の単衣長襦袢の上に〝春夏きもの〟を着ます。
濃い色の長襦袢を合わせることで、単衣感を強く演出します。
帯も単衣向きのカジュアルな帯をコーディネートし、小物は涼しげな色を選ぶのが◎。
足元には足袋と草履をお忘れなく。
そして7月から8月
(長襦袢を着ずに浴衣としてのコーディネートの例。長襦袢なしでも、レースの羽織で高級感を。)
これまでの浴衣としてシンプルに楽しんでもよし。
絽の半衿(夏用の半衿)やレースの半衿を付けた夏用の長襦袢(白などの淡い色がオススメ)の上に〝春夏きもの〟を着て夏きものとして楽しんでもよし。
きもの色を強くするには、夏用の足袋(シャンタンやレースなど)と夏の草履を組み合わせると良いでしょう。
(夏用の爽やかな印象の草履)
2通りの楽しみ方ができるのが盛夏の〝春夏きもの〟です。
最後に9月初旬
一見初夏の着こなしと同じように見えますが、ポイントは小物使い。
ほんのり秋を感じさせるようなカラーで季節感を出します。
着こなしのスタイリング例は、当店インスタグラムにて絶賛公開中です!
3.気軽にきものでお出かけ
さあ、季節ごとの着こなしがわかったら、早速試してみましょう。
ちょっとそこまでのお買い物、友人や家族とのランチ、観光はもちろん、お散歩だって、きもの姿になれば特別な日になります。
「え!着物を着てランチだなんてとんでもない!汚してしまったらどうするの!?」
「お手入れだって手間がかかるんだから、そんな簡単には考えられない!」
と思われた方は、ご安心ください。
〝春夏きもの〟のメイン素材は〝綿〟または〝麻〟です。
絹よりも扱いやすい綿や麻は、お気軽にお家で洗っていただけます。
畳んで、ネットに入れて、手押し洗い。
洗う度に糊をする必要もありません。
洗い終わったら軽く絞って、直射日光の当たらないところに広げて吊るして乾かすだけです。
長襦袢も、素材を化学繊維や綿、麻に拘っていただければ、同様にご家庭で洗っていただけます。
「9月も半ばだし、また来年までしまっておこう」
と思ったら、その時にきもの屋さんに持ってきてください。
すずのきでは、〝春夏きもの〟を洗うことに特化した【イオンウォッシュ】という洗浄方法でプロがクリーニングをいたします。
「お高いんでしょう?」
と質問されることもありますが、驚かれるのが、その価格。
カジュアル用の絹の着物(小紋)の約7分の1の費用(2021年6月現在当社比)で、イオン水を使用した本格的な洗いと、次回に袖を通したときに新品感を味わえる柔らかな糊付けをいたします。
4.初心者のための春夏きもの
とはいえ、「どんなものを揃えたらいいのかわからない」「そもそも浴衣もきものも着れない」という方もいらっしゃいますよね。
お手入れの簡単さ、価格のお手頃さをクリアした〝春夏きもの〟は、正しく初心のためのきものです。
すずのきは「きものを着てみたいけれど、一歩目が踏み出せない」人の夢を叶える取り組みをしています。
・スタッフによるトータルコーディネート提案
盛夏の浴衣、夏きものから春単衣、秋単衣まで、1着の〝春夏きもの〟から生まれる多様なコーディネートをスタッフがご紹介いたします。
たくさん持ってなくても、きものは楽しめるものだと感じていだけましたら嬉しいです。
・ライフスタイルに合わせてスケジュールを組む着付レッスン
担当スタッフが、まるで友人と遊ぶ約束をするように、スケジュールを合わせて浴衣やきものの着付レッスンをいたします。
いつどんなふうに〝春夏きもの〟を着たいのかを明確にすることで、目標を持ってレッスンに挑めるので、上達するのが楽しくなります。
・無料のお着付サービス(当店ご利用のお客様限定)
なかなかレッスンの時間がとれず、「着たい日が迫ってしまった!」なんていう時には、スタッフが無料のお着付をいたします。
この場合は、着用日の1週間前までにご予約をいただくようお願いします。
5.さいごに
すずのきは、きものデビューを目指す全ての人を応援しています。
そのためにプッシュしているもののひとつが〝春夏きもの〟。
今回はそんな〝春夏きもの〟についての記事でした。
今回のまとめ
○〝春夏きもの〟とは、以前は浴衣と呼ばれていたきもののこと。
○由来は春(5月6月)から初秋(9月初旬)まで、着方を工夫すれば長期で着られるため。
○お出かけは、お祭りや花火大会に限らず、昼間から遊びや食事会など様々なシーンで着られる。
○家で簡単に洗えるので、気軽に着ることができる。
○コーディネートの幅がとにかく広く楽しめる。(コーデ術はすずのきスタッフにお尋ねください)
○すずのきでは、お客様のスケジュールに合わせた着付レッスンを提供。
○当店をご利用の方には無料の着付サービスも行っている。
〝春夏きもの〟は、このコロナ禍に突入する以前からすずのきが提唱してきたものですが、今の世の中の流れにマッチしたためか多くのお客様から支持をいただいております。
年々反物の入荷量も増え、お仕立ての早期キャンペーンなどの取り組みもございますので、「これなら私も!」と思った方は、ぜひお近くのすずのきをお尋ねください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
事前のご来店予約が必要となりますのでご了承ください。
また、試着に使われた衿や足袋は使用毎に洗濯除菌をし、1件接客毎にフィッティングルーム・テーブル・イスの除菌を徹底しております。柏マルイにお越しの際には、ご安心してお立ち寄りくださいませ。
すずのき柏店[suzunoki_kasiwa]
すずのき柏店は柏マルイの5階、エスカレーターを上がって右手の並びにございます。お店選びで迷われている方はもちろん、着物に全く興味はないけどいずれは必要なことなので話だけでも聞いておきたいという方は、ぜひご予約いただいた上でご相談ください。
TEL:04-7163-8333
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※ご紹介したサービス内容は店舗により異なる場合がございます。記事内の着付やレッスンのサービスはすずのき柏店のものです。